(2018/07/15 GHKitのリンク情報を追記)
「Google Home」使い倒してますか?
GoogleHomeは、それ自体の機能の他にIFTTTという機能で、他のWebサービスなどと連携することができます。
こちらでは、IFTTTを介した機能拡張の概要と、実際にいま、できること・できないことをお伝えします。
さらに、IFTTT等と連携してGoogle Homeをしゃべらせる拡張はこちらで紹介しています。
GHKit Plusの活用方法紹介~Google Home、Amazon Echo、Clovaでできることを増やそう~
IFTTT概要とGoogleHome連携の課題
IFTTT概要
IFTTTは「If This Then That」の略で、「コレがきたらアレをやる」ということです。
「コレ」も「アレ」もWebサービス(ネットワークを介したサービス)を指しており、例えば、「Twitterで特定のハッシュタグがあればFacebookにも投稿する」のような連携を可能とするものです。
Google Homeに搭載されているAI「Google Assistant(グーグルアシスタント)」もネットワークを介して情報の取得や解決をしているので、IFTTTのWebサービスの一つとして利用が可能です。
ということで、本記事では、Google Home(正確にはGoogle Assistant)と連携した拡張機能具体例をお伝えしていきます。
IFTTTでのGoogle Assistantの課題
具体的にやれることの前に、いきなり現在の課題をお伝えしてしまいましょう。
IFTTT上でのGoogle Assistantは、「コレがきたら」という(トリガーと呼びます)部分にのみ対応しており、「アレをやる」(アクションといいます)ができません。
つまり、「〇〇といったら」という設定はできるのですが、「音楽を再生する」「アラームを鳴らす」「〇〇と発声する」といった具体的な行動(アクション)ができないのです。
Google Homeで「ツイッターで”おはよう”と投稿」といったら → ツイッターでポストする
は、できても
スマホ等でツイッターでポストしたら → GoogleHomeで「ツイッターに投稿がありました」といわせる
はできないということです。
これが最大の課題で、やれることが半減しています。それでも、やれることはたくさんあるので以下でできることを見ていきましょう。
GoogleHomeの音声トリガーでIFTTT経由でできること
IFTTTでは、主要なWebサービスと連携しています。Twitter, Facebook, Evernote, Google Calendar, Dropbox・・などなど。こちらで紹介してないものでもお使いのWebサービスがあれば一度調べてみるのをおすすめします。
以下主要なサービスの連携例を簡単に見ていきます。
※IFTTT経由でやれること自体の紹介ですので、IFTTT設定の手順等は記載していません。手順紹介例としてはこちらがわかりやすいと思います。
Google HomeをIFTTTと組み合わせてTwitterやLineなどと連携しよう!
Evernoteへメモ保存・TODO作成
Evernoteはクラウドにノート保存が可能で、そのノートをローカルにも同期して使えるのが便利なサービスです。無料でもWeb上のノートアクセスはいつでも可能なので、クラウドメモとしては十分な機能があります。
以下のようなアクションが可能です。
- 音声内容の新規ノートの作成
- 音声内容を既存ノートに追記
- 音声内容をCheckbox付きのTODOリストとして追加
ということで、簡単なクラウドメモ機能や、クラウドベースのTODOリスト機能が実現できますね。Google Homeにはネイティブなメモ機能がショッピングリスト1つしかないので(いずれGoogle Keepと連動するでしょうが)、カスタマイズ可能なメモ機能として結構実用的です。
GMail送信
GMailと連携して以下のことが可能です。
- 音声内容で特定のアドレス(複数可)へメール送信
- 音声内容で自分のアドレスへメール送信
- 音声内容で下書きの作成
つまり、音声での個人宛のメール送信機能が実現できるということです。ただし、声で任意に送信先を選べるわけではないので、送り先ごとにレシピを作成する必要があります。
Twitterへ投稿
Twitterと連携した場合、主に以下のようなことが可能です。
- 音声内容で投稿
- 音声内容で自分にダイレクトメッセージ
- 音声内容でプロフィール更新
気軽に思ったことを声だけでつぶやけるようになって便利です。ただ、細かい言い回しを伝えるのは難しいので、こだわりのあるつぶやきはなかなか難しいです。どうしても機械的なつぶやきになってしまい、フォロワーにとって良いものとはいえないつぶやきになりがちです。
Google Calendarへ予定追加(英語のみ)
Googleカレンダーアクションで「予定の追加」が可能なのですが、英語のみで可能そうです。
日本語でも何度かトライしてみましたが認識せず。音声アシスタント設定を英語にして、レシピ実行すると予定追加できました。このために言語切替などしていられないので、実質使えないのと同じですね。
海外メーカー製品ということで、日本語が対応していないことはやはり多いですね。
LINEへメッセージ送信
LINEでは、「音声内容で自分またはグループへLINE送信」が可能です。実際には「LINE Notify」という新しいアカウントができて、そこにメッセージ送信が可能となります。グループの場合も「LINE Notify」アカウントをグループに招待する形で可能となります。
自分用にメモとしてメッセージ送信ができるのはもちろん、家族などのグループを作れば、そこに共有のメモなどとして送信することなどが可能ですね。
「Clova WAVE」のLINE機能と比較
LINE送信に関しては、LINEのスマートスピーカー「Clova WAVE」に搭載されているネイティブなLINE送信機能と少し比較してみましょう。Clova WAVEでは
- 送信音声コマンドが3ターンに分かれており確実(だが手間)
- (別途登録した)個人宛に送信可能
- Clova WAVE側で受信内容の読み上げも可能
といった特徴があります。
少し具体的に見てみましょう。Clova WAVEで現状LINEを送るには、
「〇〇にLINEを送信」→ 『内容をどうぞ』 → 「(内容)」 → 『(内容)で送りますか?』 → 「はい」 → 『送信しました』
という流れで、何度かやり取りをします。確実ですが、手間がかかるともいえます。ただ、近々「〇〇に(内容)でLINEを送信」と音声コマンドをまとめられると発表されています。すなわち、Clova WAVEでは送る音声コマンドに柔軟な選択肢が持てるようになるといえます。IFTTTでは基本1音声コマンドでしか実現できません。
また、IFTTT経由では現状、個人を指定した送信はできません。Clova WAVEは登録さえすれば、個人用別アカウントができてそちらに送信可能です。
また、Clova WAVEでは、スマホ側からClova WAVE向けにLINEを送信して、Clova WAVEで読み上げてもらうということも可能です。IFTTT経由では、Google Home側にアクションがないためこれは実現できません。
IFTTT経由・Clovaの双方ともに、現状だと、「誰が」送ったのかをAI側で認識できてないという特徴があります。ただ、Clova WAVEは話者認識をいずれしていく予定のようなので、いずれ「誰が」送ったのか認識できるようになるでしょう。IFTTT連携からは難しいと思います。
ということで、やはり、ネイティブな機能としてLINE送信機能を持っているClova WAVEの機能には(将来の見込みも含めて)、さすがに及びません。ですが、Clova WAVEがなくても、ある程度のLINE操作ができるというのは便利だと思います。
Clova WAVEの機能ついてもこちらでまとめています。
LINEのスマートスピーカー「Clova WAVE」の機能・できること
スマートホームデバイス制御
正式にはGoogle Homeからの音声操作に対応していなくともIFTTTを介して操作可能な、スマートホームデバイス(ネットワークにつながった家電や機器)があります。以下でIFTTTで制御可能な具体例を挙げていきましょう。
スマートリモコン(sRemo-R)
スマートリモコンは赤外線リモコン家電をスマホ上や音声操作で利用可能とする製品です。IFTTTで制御する代表的な製品が以下です。
基本的に学習したボタンを任意で操作可能ですので、赤外線信号で操作できることならなんでも可能です。以下が代表的なできることです。
- テレビをつける/消す、チャンネルを変える
- エアコンをつける/消す、温度を変える
- 照明をつける/消す、明るさを変える
物理ボタン制御
原始的ですが幅広い用途のあるデバイス、物理ボタンを押す機器があります。以下のようなものです。
両面テープであらゆる場所に装置を設置して利用、物理的に押せるボタンならタッチ式含めて制御可能です。また、マジックテープを使って引く動作も可能。ネットワークや赤外線信号もない機器の制御が可能となります。以下が例です。
- 壁の電気スイッチを押す
- ガレージのオープン/クローズ
- お風呂のお湯はりボタンを押す
スマートホーム制御はIFTTT以外からも可能
スマートホーム制御は、IFTTTを介する以外にも、以下のような方法で利用できるものもあります。
- Google Home自体のスマートホームデバイス認識からの利用
- Action on Google に対応しての利用
こういった手法含めて、様々な機器がGoogle Homeから音声制御可能です。以下でまとめているので合わせて参照ください。
非対応・できないサービス
SMS送信、電話連携など、電話番号ベースによるアクションは、現在アメリカのみが対応となっており、日本では使えません。
また、序盤でも述べたとおり、Google Assistantにアクションさせる事自体が非対応です。何かをトリガーとしてGoogle Homeに喋らせるということが現状IFTTTを経由してもできません。
Google Homeでは、任意ショートカットを音声内容を記載して作れるので、文字列を伝えて実行するというインターフェースはありそうなので対応を期待したいところです。
まとめ
以上、IFTTTを使ってできる、Google Homeの機能拡張をいくつか紹介してみました。もちろん他にも、Dropbox, Feedly(有料版のみ)など、有名で今回紹介していないサービスもありますので、さらに機能を探索してみるのも良いと思います。
また、単純にIFTTTと連携しては不可能だった、Google Homeにアクションさせる、しゃべらせる、という方法は以下で紹介しています。
また、以下でGoogle Home自体ができることもまとめています。合わせて参照ください。
いじょうでっす。
コメント
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Google Home + IFTTT を使使い Evernote にメモをとることをテストしています。ところで、”メモ” でトリガーはかかるが、すぐに ”完了しました。” が発せられます。メモの終わりを示すトリガーを設定することができれば便利と思うのですが、方法がありましたら教えてください。或は、そのようにするための工夫。例えば、
OK Google, メモ “今日は晴れです” 終わり
これで
今日は晴れです。
がメモできれば最高です。
佐藤. sato365@gmail.com
>佐藤様
こんにちは、ぼくの実際の使い方としては
「If Then の Google Assistant」に対して
・Say a phrase with a text ingredientを選択
・「エバーノート $」
という使い方をしています。終わりは明示的に指定せずに、「エバーノート」といった後はメモ内容、というシンプルな形にしたほうが、認識率があがりそうだからです。
佐藤様のやりたいことも簡単に試してみましたが、一応できそうですね。
同様に以下のように設定すれば、$の部分だけメモされました。
「If Then の Google Assistant」に対して
・Say a phrase with a text ingredientを選択
・「メモ $ 終わり」
メモ内容が長すぎるとさすがにつらそうでしたが^^;
一応設定画像を載せておきますね。よろしくおねがいします。
[…] Google HomeをIFTTTで機能拡張しよう:現状のできること・できないこと […]
[…] 入力した音声を、そのまま「テキストでxxxする」あたりは、ほぼできそうです。これはすごいな。 >>Google HomeをIFTTTで機能拡張しよう:現状のできること・できないこと […]